四十路の教訓

40歳、元恋人のモラハラおじさんと遭遇し、心に誓ったのは。
有馬ゆえ 2023.02.03
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photo:yue arima

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こんにちは。ライターの有馬ゆえです。

早くも花粉の気配を感じる今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか? 私は左右の視力に差があるため眼鏡は負担が大きく、普段はコンタクトレンズを使っているのですが、花粉のシーズンは薬をも飲んでも目薬を差しても必ず目をこすりすぎてものもらいになり眼鏡生活を余儀なくされるので、今から憂鬱です。これからゴールデンウィークまで、スギ花粉シーズンはあと3カ月か。長い。

今回は、佐賀新聞Fit ecruでの連載記事から「四十路の教訓」(2018年6月掲載)の加筆修正版をお送りします。40歳になる寸前にあった出来事と考えたことと、そして20代であったことと。

※記事内には恋人からのモラル・ハラスメント(精神的暴力)についての記述があります。

※私が受けたようなモラル・ハラスメントや、パートナーからの身体的、精神的暴力に悩んでいる方は、ぜひ下記から相談窓口へご相談を。

出典:DV相談+ウェブサイト

出典:DV相談+ウェブサイト

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4月のある日、一生涯でもっとも会いたくない相手と再会した。かつて住んでいた街で友人とカレーを食べていたら、思いがけず10年以上前に付き合っていたおじさんが偶然店に入ってきたのだ。顔をまじまじと見たわけではなかったが、一瞬目が合って――息が詰まった。

おじさんと付き合っていたのは、20代の中ごろのことだった。彼は50代の男性で、付き合い始めたとき、私は大学院に通っていた。期待されて入った院で研究に息詰まり自信喪失していたし、ついでに親との関係も最悪で、お酒を飲みながら毎日をどうにか暮らしていた頃のはなしだ。

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